
新体制Laynを語る(有田珠莉)
有田珠莉
“ここで死ぬ”って決めていて、自分がアイドルをやりたいじゃなくて、
このLaynだけが、このみなさんがつくる歌詞とか
世界観を世界に届けたいと思う
──Laynの新体制が5月3日(土)ワンマンライブ「documentary 〝adolescence″」でスタート。グループが新体制となって、今期待していること、ワクワクしてること、ありますか?
「とくに心境の変化とかはないです笑。私個人的にはLayn5年目なので、節目の年であるからこそ引っ張っていかなきゃいけないなって気持ちがあります。リーダーっぽくもないですし、気負いするのは向いていないけど、まとめなきゃいけない側の立場の人間になってしまった笑。なったつもりはないんですけど、なってしまった以上は責任を持たなきゃいけないなと思いはじめたって感じですね」
──ほかのメンバーからは引っ張ってくれる、支えてくれてる存在だといっている人も多かったですが。
「今までそういうのは逃げてきたんですけど……向き合いはじめただけで笑。もともとは自分のほうがわかんないことだらけで、引っ張る側じゃないなって思ったんですよ。でも、もう4年やって、引っ張っていかなきゃいけない! 引っ張りたいわけではないかなって感じです。責任逃れです。すいません笑」
──新体制では教えることも多いのでは
「そうですね、頼られたらやるしかないから逃げるわけにはいかないので、いままでの感じでは乗り切れない。もちろんLaynのことが好きだし、ずっと続けていきたいと思うし、何よりLaynの音楽が好きだから、それを広めるために活動している。自分のキャリアがどうとかあんま思ったことはないんですけど、長く続けるために自分がやれることをやるって考えたとき、がんばらきゃいけないタイミング、がんばらきゃいけない立場だなって思いますね」
──Laynのこれからの活動で期待していることは?
「物理的な話ですが、初めて沖縄遠征にいくんですよ。私個人として沖縄は初めてなんでめっちゃ楽しみです笑。入ったばかりの子たちは大変だろうなとは思うんですけど、初めての場所でライブする、初めて会う人がたくさんいる、一緒についてきてくれてる人もいるから楽しみだなって。7月にはツアーもある。いろいろ、活動として楽しみなことばかり。あと美味しいものも食べたい。ラフテーとか、ソーキそばとか、ゴーヤチャンプルとか、海ぶどうとか、沖縄らしい食べ物を食べたい」
──5年間やってきたLaynの活動のなかで1番印象に残っていることってなんですか?
「毎年印象的です。自分の人生の中でLaynの時間が1番密度濃い時間で、いろんなところ、いろんな場面でメンバーだったり事務所の人たちだったり、めちゃくちゃ協力してくれたりしていて。初めてのことがたくさんあって、迷惑をかけたこともめっちゃあって、よくクビになんなかったなって思ったりとか。印象的なことしかなくて、どこが印象的というのはなくて、毎年常に出会いばかりを繰り返し、衝撃をもらっている、人生に刺激をくれるグループだなって思いました」
──今目指してるものはありますか?
「まずは“満員”を経験したいですね。いつもワンマンライブはチケット売れているけど、満員だったことはなくて。自分たちの力だけじゃなく、いろんな人の助けを借りて、いっぱいにしてもらっているんですけど、自分たちの力だけで会場を満員にするのがまず目標かなと思います。そういう成功体験って大事かなって」
──みんなに期待してほしいことは?
「期待とはちょっと違うかもしんないですけど、私はできる限りグループを存続させることが1番だと思っていて。私は絶対グループにいるっていうのは約束するし、安心してほしいなと思っています。“ここで死ぬ”って決めていて、自分がアイドルやりたいじゃなくて、このLaynだけが、このみんながつくる歌詞とか世界観を世界に届けたいと思うのが今1番思っていること。“卒業”というのは選ばないと思うし、選べないと思います。選びたくないっていうのが正解かもしれないです。
例えば私がものすごい成功、大成して、1人で東京ドーム埋められるぐらいなったらわかんないですけど、そうなったらLaynに恩返しできたなと思えるし、やっぱりお世話になってるプロデューサーさんとか、マネージャーさんとか親とかもそうだし、そういう人たちを私が守ってあげるよぐらいなれるんだったら、私はもう必要ない段階になったのかなって思えたらかな。まだそうじゃないから、そうなれたらいいな。
Laynって“居場所のない僕らの物語”というのが最初のキーワードとしてあって、ずっと守っていけたらなと思っています。居場所のない人たちが帰ってくる場所になれるような存在でいたいから、そうなれるように期待しててください」
──5月から新しいLaynをなんか言葉で表すとしたらどんなグループですか?
「“変人の集まり”だと思いますね。変な人ばっかりです笑。“私が普通かな”って錯覚しちゃうぐらい変な人しかいないですね。個性豊かって言ったらいいのかな」
──そんな変人だらけのメンバーたちってどんな存在ですか?
「仲間だと思います。友達とも違うし、仕事するだけの関係なわけでもない。アイドルって普通の仕事と違うじゃないですか。プロかな。アイドルの仲間たちって友達以上だし、家族よりも深いつながりがある、だから“仲間”って言葉が1番近いのかなと思います。でも感情だけで動くわけにもいかないし、仕事だから仕事としてやらなきゃいけない部分もあるし、だからメンバーに対しては、最近は見守っていることが多いですかね。ファンとアイドルの関係性にちょっと近いかなとも思います。そこも特別な関係性があるじゃないですか。友達でもないし、恋人でもないし、かといって仲間かと言ったらちょっと違う。ただすごい近いなと。不安定だけど、必ず繋がりがあるものだと思っていて。見守っていきたいし、支えていきたいなっていう存在ですかね。なるべく自由に健康に生活してほしいと思ってます 笑」
──新体制になって個人的に挑戦していきたいと思うことはありますか?
「面白いことを、とにかく仕掛けていきたいなとは思ってますね。なんかアイドルがこんなことするんだ、みたいなのが私のアイドル像の中にそもそもあって。
みんなに“お前はアイドルらしくない”によく言われるんですよ。アイドルらしいアイドルを目指すとしたら、自分はもうアイドルではいられないと思うし、アイドルは顔が可愛くて当たり前で、顔が可愛いプラス“何か”がないといけないっていうのはずっと思っていて。飛び抜けて可愛い子に勝つためには何が必要かっていうときに、面白さだったりとかエンタメ性とかが必要だと思ってるんで、常に流行に敏感でありたいなとは思っていますね。アイドルがやらなそうなことを一生懸命していきたい。挑戦していることを続けていって、1年後ぐらいに自分がこう進化したり、変化したりしていたいです。仕掛けていることがうまくいってるといいなっていうのが目標の1つで、(お客さんに対しても)自分の好きなタイミングで、好きな時に自分がつらくない範囲でライブに来てほしいっていつも言ってて。1人1人が苦しまないような世界になってるといいなと思います」
──今、ファンの方々に伝えたいことありますか。
「幸せの中の一部に私を入れてもらえたらいいなって思っています。健康に生活するためにアイドルのライブがあったらいいなって。健康ランドでライブしようかな。ほんとにそんな感じです。健康な生活の延長線上にアイドルのライブがあるのが自分の理想ではあります。いつもとは違う場所だけど、日常の中にはあって“今日映画見に行こうかな”ぐらいの気持ちで来れるのがLaynのライブであってほしい。たとえば仕事終わりに今日疲れたからじゃあ推しメンに会って癒されようぐらいな気持ちで来れるライブにずっとしたいなと思います」
──今のマイブームはなんですか?
「私、ポケモンのが好きなんですけど、スボミーってキャラクターが好きで。いつも持ち歩いてるんですけど、一緒にご飯食べている写真を撮るのが最近のマイブームです。Instagram に結構更新してて。ただ一緒にご飯と写真を撮るだけなんですけど、でもなんか好きな食べ物、好きなものと一緒に食べれるのが楽しいなと思って、いっぱい一緒にお出かけしてましたね」
──最近メンバーに助けられたエピソードってありますか?
「なんか体調不良で休んでいた時とか、メンバーがカバーしてくれたし、戻ってきた時も優しく迎えてくれてるから、やっぱLaynとしてやっているいいところだなってすごい思ってます。メンバーが絶対カバーしてくれるっていう気持ちがあるから、やっぱり万全な状態でやっぱ出たいから万全な状態で出ようって思えるし、ちゃんと療養しようと思えるから、それはすごい。常にメンバー全員に助けられてるなと」
──新体制を漢字2文字で表すなら
「私はいつも“初心”を忘れずが自分の座右の銘なので“初心”ですかね。常に初めてやる気持ちで全てのことを捉えてるつもりだから、いつもお客さんと初めましてぐらいの気持ちだし、ライブも初めてやるぐらいの熱量でやりたいなと思うし、どんな時も同じパフォーマンスにならないようにはしたいと。私の中の初心を忘れず」