『BLUE SEASON』とは何だったのか?
2022年1月からワンマンライブの5月まで、5ケ月連続で配信されたLayn2022年前半のテーマ『BLUE SEASON』。BLUE SEASONつまり青春をテーマにこの半年間を走ってきました。そしてワンマンライブで彼女たちなりの青春とは?の答えをステージで表現してきたつもりです。
ステージの上では彼女たちが表現してくれたものの、ちゃんと言語化して日記に残しておくのも大切なことなのかなと思って、スタッフ日記を書いてます。
そもそものスタートとして、アイドルグループって箱として存在してることが多くて、その箱の中をアイドルたちが入っては出ていく、その繰り返しとして存続していることが多い。実際運営してて、加入と卒業が相次いでいるのは実感としてしょうがないのかなと思う部分もあって。
だけどやっぱりそれはすごく悲しいことだなって思って、一緒に同じ時をすごす5人と向き合って、5人にこだわってLaynを一緒に作っていきたいなって思ったところから始まった。それはお披露目ライブ『産声』のときもそうだったし、1stワンマン『雨乞いダンス』のときもそうだった。そんな中で永遠の17歳という青春をコンセプトにしたグループLaynだからこそ、もう一度原点に戻ってLaynがライブ、楽曲、ダンス、すべてにおいて伝えたかったものって何なんだろう?っていうのを見つめなおした半年間だったと思います。
Laynが伝えたかったもの。
当初は青春ってひと言で例えると、『ひこうき雲』のようなものだなって思ってました。
“永遠に続いていくと願っていた/あの空に浮かぶひこうき雲/見上げてた”
“いつか消えてしまう/すぐそこにある気づかない愛の形を/誰かが青春って呼んでた”
永遠だと思ってた時間はあっという間に過ぎていくし、大人になっていくにつれて気づかずに失ってしまうものは確実にあって、だからこそ今この瞬間を最大限に生きる事。それがLaynが伝えたかったことだと思って、『ピストルレイン』の夜の感情に負けないようにもがいている様を、強気なLaynで魅せたかった。
@shibashino_ikoiさんのこのイラストが大好きで、ステージの上の強気で尊大なイメージとはまったく違う、ひとり部屋で佇む姿を思い浮かべながら、ステージを観てました。
“狙いは定めたんだ/標的は夜の感情”
『君がただ、好きだった』は今回のBLUE SEASONの中で唯一、過去と現在を繋ぐ楽曲で、れいん『同じ月を見てた』からMVの構成、歌詞も引っ張ってきた楽曲。個人的にはなんだかこの楽曲で過去を清算して前に進めた気がしてて、思い入れのある曲です。余談ですが、歌詞に出てくるスカビオサという花はたまたま自分の部屋に飾ってあったお花がスカビオサで、花言葉を調べてみると「失った恋」でぴったりだと思って歌詞に入れました。
“風に吹かれ揺れるスカビオサ/ありがとう「君がただ、好きだった」”
そして『流星』。バシフェスでたまたま観てもらったお客さんがつぶやいててくれてたのを見たんだけど「Laynの楽曲が面白かった。3拍子から転調して間奏の部分だけ4拍子になる。ライブアイドルフォーマットの逆だ」的なこと。『青の季節』のことだと思うんだけど、楽曲制作のときにライブアイドルフォーマットのことはかなり意識してて、『流星』はライブアイドルの楽曲フォーマットに入れ込んで制作しています。歌詞も含め、これは意図せずだけどLaynの強さのようなものが出せた気がしてて、この辺をライブで観ていくうちに、Laynが伝えたかったものって本当に“いっときの青春の儚さ“で合ってるんだっけ?って思うようになって、続く『青の季節』が完成してから、本当に伝えるべきものが見えてきました。
“Soハロー未来のあなたへ/聞こえていますか?ねぇこの胸の高鳴りを/でもって未来を失望で埋めないで/誰よりも甘い夢を見せよう”
正直、『青の季節』はBLUE SEASONというテーマが出来上がったときに1曲目から4曲目、もっというと『産声』からのLaynを回収するような楽曲にすることは決めていました。ライブアイドルフォーマットの真逆の形の楽曲にすることも。Laynの個性ともいうべき楽曲なのかなと思ってます。
この楽曲でハッキリ思ったのは、BLUE SEASONを通してLaynが伝えたかったものは、“一瞬の青春の儚さ”や“そこで生きる自分たちの姿”ではなくて、“大人になっても一生失わないように生きる青春に対する意思。そしてそこから生まれる多幸感”なのかなと今では思うようになりました。
“青の季節に僕ら今も生きてる/過去もこれからも/ずっとそばにいるから/祝福の歌/未来が僕らを待ってる”
日々の生活や、仕事でも辛くて逃げ出したくなることもいっぱいある。何かものをつくるとき、会社やグループを運営するとき、一人でやるわけじゃないから、うまくいかなかったり、今日は休みたいなぁって思うことも毎日のようにある。けど、Laynのステージを観て、永遠じゃない青春時代を諦めずに今日も戦っていこうと思います。
めっちゃ長くなってしまった。少しでもLaynがいろんな人に見つかりますように。そして次のLaynの展開もいろいろ考えてます。ライブを観に来てくれた方々、本当にありがとうございます。
プロデューサー丸本